2010/04/27 (Tue) The Misanthrope 【KEIRA KNIGHTLEY】 20.FEB.2010

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キーラはやっぱり細かった!
人気公演だし当日券でTryしたため後方席だったので、あまり実物を見ている気がしなくて、映画でも観ているような心持ちでした。

くしゃっとした笑い顔や唇を突き出した澄ました表情など、よくする表情もいっぱい出てたし、特に大声だとやっぱり声が震えるし、あぁキーラは何を演じてもキーラだと(笑)
ただ今回は役柄がそもそも気の強い女優だし、キャラクターに合っていたと思います。
彼女、舞台経験を積めるならということで、他の役者と同程度の週給11万円でこの仕事を引き受けたそうな。

役柄も相まってオーラは抜群、あの美しいお顔(表情によって、また人によっては綺麗だと思わないみたいだし、言いたいことは分かるのですが、彼女のお澄まし顔は美しいと思う)が目の前に来たらどうしよーと思ったら、何だか出待ちが怖くなって、オリバー(ソーントン)君の出待ちにそそくさ行ってしまったという(笑)
メイクオンのままのオリバー君もかなりの美貌でしたが。ノリもうそ臭かったけど。

たぶんアランの舞台をいずれ観ることがあっても、同じ精神状態になる気がする…。
なんか会うの怖いっていうか、好きすぎて目の前に出来ない感じが初めて分かった。
キーラは女性だし、また意味合いは違うんだけども…。
いや今まで出待ちをした俳優さんがそこまで好きでないというわけではないです、決して(笑)

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実は映画の仕事をしていた時に、キーラの出演作品の宣伝に2作関わったことがあって、ひとつはその仕事を始めるきっかけだったし、もうひとつは、初めて自分が中心になってやった作品だったから、なんだか思い入れが強い。
もちろん向こうは全く私のことなんて知らないし、プロモ計画の中に“来日”がなかったから、本人に会う機会もなし。(1作目では実際来日はしていますが、公開に合わせてではなく、まだ製作段階だったと思う)

でも彼女がプロモーションでメディアに露出してるものは、その時期(特に2作目の頃)わりと隈なく読んだし、年が近かったこともあって憧れる気持ちが強くなったんだろうね。
すでに人気はあるのに貪欲に役を取りにオーディションに出かけていったり、イギリスの大御所女優に「演技の才能もないギスギスの女優がもてはやされてる」なんて言われながらも、硬派にやり応えのある作品に出続けていたり。
しかもちゃんとイギリスを意識した作品が多くて、アメリカンな軽いガールズ・ムービーじゃなかったってところも好感度大。
才能の有無はこの際別にしても、自分の人生をちゃんと自分自身で方向づけていっている姿が素敵だと思います。かっこいいボーイフレンドもいるしね(笑)

彼女自身の実際のところは全然知らないので、実は超やな人だったりするかもしれないけど(笑)、いつかリベンジして会いたいな。

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2010/04/26 (Mon) The Misanthrope 【CAST】 20.FEB.2010

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もちろんキーラ目当てで観に行ったわけですが、他にも意外な役者が出ていました。

ロンドン・ローカルでしか知名度はないだろう、ケリー・プライス(写真一番左)。
子供っぽいジェニファーマーシアに対し、一方引いた客観的な立場から俯瞰している大人な女性記者役。
ピカデリー劇場で上演していた「ガイズ・アンド・ドールズ」で、アダム・クーパースカイ役(ネイサン役は故パトリック・スウェイジ)の時にサラ・ブラウン役を演じていました。
この頃のレビューを探してみたのだけど、ちょうどサーバメモリー消失時にかかっていたようで見つからず。
ケリーのサラは面白くて可愛らしくて、歌も上手かったです。
今回歌はありませんが、綺麗どころの敏腕記者役という、どこか天然なサラとは180度違うキャラクターを演じているし、マンマのソフィーシカゴのロキシーどちらも演じられるところにも、振り幅の大きさを感じます。

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主人公アルセストを演じたダミアン・ルイスはどこかで見た顔!
でも出演作品で鑑賞したのは『アレックス・ライダー』のみ、しかも彼の見覚えなし。
『ドリーム・キャッチャー』の予告編でおったまげた顔してるのが印象に残ってるのかも。
この人、ヘレン・マクローリーさんの旦那なんですよね。
『ハリー・ポッター』ナルシッサ・マルフォイ役の女優さんで、シエナ・ミラー出演の舞台「As You Like It」で見たのが印象に残っています。
夫婦そろって舞台俳優、しかも、濃い。

そして本公演では何といっても、マーシア役のタラ・フィッツジェラルドが大絶賛されていました。
キーラを呼び水にしておいて、批評では実力派女優が絶賛されるという、よくあるパターン(笑)
ハスキーな声といい、ヘレン・マクローリーさんと存在がかぶった、私の中で。
声質や存在感に貫禄があるので、繊細なキーラとやり合うにはバランス的にどうなんだろうと思いましたが、言い倒されてシュンとする演技に可愛げがあったので上手く収まっていました。

あとはキャラクター俳優ティム・マクマランが面白かったです。
メジャーな映画への出演も多い俳優さんですが、原作以上に道化師役を汗をカキカキ見事に演じていました。

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2010/04/25 (Sun) The Misanthrope 【STAGE】 20.FEB.2010

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しっかり原作本の和訳も読み、予習バッチリの鑑賞。
いつもこうだったらいいのにね…(苦笑)

純粋で世間知らずなアルセストは、欺瞞に満ちた浅薄な社交界や世間をいつも批判しているが、その社交界の花である若い未亡人に恋心を寄せてしまう…というストーリー。

良識の無い者が自分の正しいと思うことを頑なに論じていても、良識の在る者から見れば、その姿は頑固で滑稽なだけである、という喜劇です。
もし若い頃に観ていたら納得は出来なかったかもしれないけれど、今はモリエールの普遍性に脱帽。
たとえばアーティストのように自分を通すことが仕事のような人間でも、良識や欺瞞や世間というものをよくよく理解したうえでやっていないと、そもそもその存在意義はないと言えるもんね?
So what?と冷ややかな目で見られるのがオチだと思います。

会場はコメディ・フランセーズ……ではなく(笑)ロンドン・ウェストエンドのコメディ劇場
キーラ・ナイトリーのウェストエンド・デビューということで話題だった期間限定公演です。

モリエール「人間嫌い」を、現代のロンドンに設定を置き換えて演出した試みは大成功。
後半であえて中世の格好を主人公以外の登場人物にさせてアルセストの疎外感を表現したのも含め、アダプテーションが面白い公演でした。
演出家は、ダニエル・ラドクリフ出演の舞台「エクウス」と同じシーア・シャロック
映画スターのオーラを生かしつつ、その足を舞台に落ち着かせるのが上手い女性演出家です。

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“社交界の花で八方美人のセリメーヌ夫人”“ハリウッドのスター女優”へと、“人間嫌いで厭世家のアルセスト”“イギリス人の脚本家”に……というように、絶妙かつ巧みに各役どころが現代のショービズ界に置き換えられています。脚本はマーティン・クリンプ
いつも批判を繰り返している世界の、アルセストもその一部であるということが、ショービズという特殊な世界を舞台にすることで余計際立っていたと思う。

そしてラストが原作と違いました。
原作では、アルセストの友人フィラント(本バージョンではドミニク・ローワン演じるジョン)が、去り行くアルセストに対し、それでも彼の“人間ぎらい”を直そう、俗世間に染めようという思いを感じさせるセリフ、「さあ、ぼくたちはどんなことをしても、アルセストの計画をぶち壊そうじゃありませんか」

一方本公演は、アルセストが完全に舞台から去った後、タラ・フィッツジェラルドキーラ演じる女優・ジェニファーの天敵マーシア役)のセリフで幕切れ。
しかも内容が「彼がいない方が、上手くやっていけるわ」というアルセストを突き放すようなセリフ。
これはこれで、ずっと見てきた劇のラストにグッと刺さる一言だし、現代らしいなと思います。
精神的引きこもりというレッテルを貼って、そんなのにいつまでも構ってらんないよと突き放す。

穿ってしまえば、擦れあいがまったく無くなる世界も、それはそれで怖いよね、でもそれを知らしめるには、正論をただ吐くだけじゃ全然足りないよねってことかな。
17世紀のモリエールも戯曲家として同じ思いをしたからこそ、ちょっと皮肉な喜劇を書いてチクリと刺したくなったのかも。

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2010/04/24 (Sat) The Misanthrope 【Intro.】 20.FEB.2010

【Comedy Theatre】

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【CAST】(20.FEB.2010)

John … Dominic Rowan
舞台:「As You Like It」(シェイクスピア・グローブ)、「三姉妹」、「プライベート・ライヴス」ほか
TV:『ベビー・ブーム』、『ラヴェンダー・リスト』、『ロスト・ワールド』ほか

Alceste … Damian Lewis
舞台:「Into the Woods」(ドンマー)、「シンベリン」、「から騒ぎ」、「The Devil is an Ass」(RSC)、「ハムレット」(BW、Tour、Open Air Theatre)
映画:『ドリーム・キャッチャー』、『アンフィニッシュ・ライフ』、『アレックス・ライダー』ほか
TV:『バンド・オブ・ブラザーズ』、『フォーサイト家~愛とプライド~』、『シェイクスピア21-から騒ぎ』ほか

Covington … Tim McMullan
舞台:「アルケミスト」、「リチャード3世」(NT)、「お気に召すまま」(グローブ)、「シンデレラ」(リリック・ハマースミス)、「Ubu Rex」ほか
映画:『クィーン』、『アインシュタイン』、『恋におちたシェイクスピア』、『オネーギン』、『フィフス・エレメント』、『ロビンスン・クルーソー』
TV:「分別と多感」、「アガサ・クリスティ」ほか

Jennifer … Keira Knightley
映画:『わたしを離さないで』、『London Boulevard』、『ある公爵夫人の生涯』、『The Edge of Love』、『つぐない』、『シルク』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ、『ドミノ』、『プライドと偏見』、『ジャケット』、『キング・アーサー』、『ラブ・アクチュアリー』、『ピュア』、『ベッカムに恋して』、『穴』、『スター・ウォーズ:ファントム・メナス』
TV:『A Village Affair』、『Treasure Seekers』、『Oliver!』ほか

Ellen … Kelly Price
舞台:「リトル・ナイト・ミュージック」(シャーロット・マルコム)、「シカゴ」(ロキシー・ハート)、「スーザンを探して」(ロベルタ・グラス)、「The Rise and Fall of Little Voice」、「ガイズ・アンド・ドールズ」(サラ・ブラウン)、「マンマ・ミーア!」(リサ、ソフィー)、「マチルダ」ワークショップ
TV:『A Bunch of Amateurs』、「マッシヴ」

Alexander … Nicholas Le Prevost
舞台:「ワーニャ伯父さん」、「ブラッド」、「マイ・フェア・レディー」(NT、Drury Lane)ほか

Julian … Chuk Iwuji
舞台:「The Observer」(NT)、「ヘンリー4世」、「The Histories」ほか
映画:『イグザム』にて映画デビュー
TV:「カジュアリティー」、「Three Kings」ほか

Messenger、Simon … James Hogg

Marcia … Tara FitzGerald
舞台:「A Dolls House」(ドンマー)、「ハムレット」(アルメイダ、BW)、「Our Song」(アポロ)、「And Then There Were None」(ギルグード)
映画:『ヒア・マイ・ソング』、『泉のセイレーン』、『マン・オブ・ノー・インポータンス』、『ウェールズの山』、『ブラス!』、『ダーク・ブルー』
TV:『ジェーン・エア』、『ミス・マープル』、『白い服の女』

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2010/04/20 (Tue) 【THE DUCHESS】(ある公爵夫人の生涯)

出演:キーラ・ナイトリー、レイフ・ファインズ、シャーロット・ランプリング、ドミニク・クーパー、ヘイリー・アトウェル、サイモン・マクバーニー、エイダン・マクアードル
監督:ソウル・ディヴ
製作年:2008
製作国:イギリス、イタリア、フランス

THE DUCHESS

元英王太子妃ダイアナの生家としても知られるスペンサー家。18世紀後半にその名門貴族に生まれ、17歳でデヴォンシャー公爵夫人となった実在のジョージアナの生涯を描いた作品。

キーラは何だか“ジョージアナ”という名前が似合わない。
“エリザベス”のような煌びやかさがしっくりくる。
天真爛漫で自我の強い役柄は合っていたけど、まぁ文芸物だといつもそんな役な彼女。

しかしイギリスの時代劇って、何でこうも面白いんだろ。
『ブーリン家の姉妹』にしろ、『エリザベス』にしろ。
昼ドラみたいな展開だけど、事実だってところが怖いような、面白いような(笑)

今回レイフはある意味かなりの鬼畜で、最後の最後にしか同情の余地は出てこないんだけど、本来こういう役の方が似合うと思います。
意外に悪役俳優だと思うの。悪を企む者っていうよりは、天然で人を不幸に陥れる感じ?

ドミニク・クーパーにはやっぱりどうしてもグッと来ず。
一方シャーロット・ランプリング演じるママは強かで厳しくて、でもそれも母だからこそというのを滲ませていてさすが。

キーラは相変わらず画面の中で小刻みに揺れていて演技癖が目立つ作品ではあったけど、半泣きでレイフを責める演技は情感がこもっていて良かったです。
たまにこういう「女優!」な瞬間があるんだなぁ、彼女にも。
ジョージアナは当時のファッション・アイコン的な存在だったので、七変化も見どころ。
実際にファッション界からも引っ張りだこのキーラと通じるものがあります。

それにしてもこのジョージアナって人、そもそも凄いの。
“その後”を説明する最後の字幕によると、リベラルすぎるというか懐が深すぎるというか、漢前、そう漢です!
ティルダ・スウィントンライラの“雪の女王”の人)のダンナを思い出した。妻に夫公認の愛人がいるという…。
まさにその逆バージョン、リベラリズムの走りだわ。

それにしてもホント、英国文芸映画にはハズレがない気がする。
小規模でもビッグ・バジェットでも、満足のいく濃い展開。
プロット勝負だから規模は関係なく面白いんだろうね。


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2010/04/15 (Thu) レニングラード国立バレエ 「バヤデルカ」 全3幕

【Bunkamura オーチャードホール】


【CAST】(08.JAN.2010)

ニキヤ(バヤデルカ) … イリーナ・ペレン
ソロル(戦士) … ファルフ・ルジマトフ
ガムザッティ(藩主の娘) … オクサーナ・シェスタコワ

マヌー(壷の踊り) … ナタリア・クズメンコ
太鼓の踊り … デニス・トルマチョフ
幻影の場 ヴァリエーション … ダリア・エリマコワ、イリーナ・コシェレワ、オリガ・ステパノワ

指揮 … ミハイル・パブージン
管弦楽 … レニングラード国立歌劇場管弦楽団


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2010年の鑑賞舞台、第1幕目が本作。

オーチャードホールでのバレエ鑑賞は、人生で2回目。(たぶん)
しかも初回は、初めてプロのバレエを見た小学生の時だったと思う。
白鳥の湖でした。子連れだったから全幕ではないと思うけど…。
あの時もロシアのバレエ団だったのかなぁ?
舞台の映像としては頭に残っているけれど、情報は全然覚えていません。

それ以降は、日本のバレエ団(アマチュア)かパリ・オペラ座のバレエしか生で見ていないので、ロシア・バレエって新鮮でした。
やっぱりフランス・バレエとだいぶ違うものなんだね~!

で、私はフランス・バレエ……というか、パリ・オペラ座のバレエが好きな人なんだ!っていう自分に対する発見がありました(笑)
それは偏に完成度の違いなんだけど、やっぱりミスの多さにしても、ピルエットなどで垣間見える、ダンサーの死んでも軸をずらすか!っていう意地にしても、ダイナミックさ、動きの豊かさにしても、オペラ座バレエの方が断然上を行っている気がしました。
そのベースがしっかりしていると、自然に世界観の完成度も上がるからね…。

ただしルジマトフだけはさすが、ダンサーの中で1人浮くくらい、完全で意地があって上手かったです!

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で、面白かったのが、この公演を観に行った友達。
バレエを生業にしている2人と、オペラを生業にしている1人だったのですが、バレエの2人がとめどなくしゃべるしゃべる!
休憩時間中、全然休憩してなくて、その20分が一番ヒートアップしてた(笑)
でもそのおかげで、話の細かい流れとかキャラクターの心情とか、手の動き1つに込められた意味もよく分かって良かった。
オペラの友達も、オペラではこう表現されるけど……など、表現方法の違いに対する語りが興味深いの。

そして、単にパリの方が完成度が高くて好きだなぁと思った私とはやはり視点が違ってるんですよね~プロとしてやっている彼女たちは。
特にガムザッティを踊っていたオクサーナ・シェスタコワがバレリーナ2人のお気に入りだったのですが、正直シェスタコワのピルエットって軸はずれるし、バランスは決まらないしって感じだったのです。
「でも何か愛嬌あるよね、軸ずれちゃっても、“あぁ~ズレちゃったねぇ!”って守ってあげたくなる可愛さとか、一生懸命さがあるよね」って言ってて、なるほど面白かったです。
そんでニキヤを演じるペレン太鼓の踊りが酷評されてました、「カワイくない(見た目ではなく人として)、合ってない、上手くない」って(笑)

私は見るだけ専門だから、きっと完璧で酔える演技を求めてしまうのだろうけど、やってる側からしたら不完全でも愛嬌のあるなしって確かにあるだろうな。
同業の人は裏側の苦労を知っているから、それが見える人には共感もしやすいというのは、納得できる。

ってなんか、バレエを観に行った感想じゃないね、これ(笑)

作品は昼メロみたいなドロドロドラマでした。西洋人が考えるアジア全開の衣装が面白い。
あまり派手な色味を使った衣装のクラシックを観に行くことがないので、たまにはいいね。

去年チラシを見た頃には、チケット取って自分で見に行こうと思っていた本作。
ルジマトフ最後の~って銘打っていたし。だいぶ高かったけど…。
結果ルジマトフのダイナミックでぶれない演技は確かに支払う価値あり、でも全体的には「あぁ招待券で良かった」とも少し思ってしまった…。もちろん招待してくれた友人には感謝感謝なのですが…。
バレエなので見ているだけで眼福だしね!
ただオペラ座で観ているときにはなかったヒヤリ・ハットなスリルも味わいました(苦笑)

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2010/04/02 (Fri) 【LE COEUR ET LE COURAGE, BEJART BALLET LAUSANNE】(ベジャール、そしてバレエは続く)

出演:ジル・ロマン、ジョルジュ・ドン、エリザベット・ロス、ジュリアン・ファヴロー、ショナ・ミルク、ジャン=クリストフ・マイヨー、クロード・ベッシー、モーリス・ベジャール(アーカイヴ映像)
監督:アランチャ・アギーレ
製作年:2009
製作国:スペイン

BEJART LE COEUR ET LE COURAGE

2007年11月22日、20世紀最高の振付家モーリス・ベジャールがこの世を去る。
偉大な師を失った“モーリス・ベジャール・バレエ団”が、芸術監督となったジル・ロマンを中心にベジャールの遺志を継いでバレエ団を存続させていくため、プレッシャーと葛藤の中で繰り広げる過酷な挑戦の日々を記録したドキュメンタリー。

『パリ、オペラ座のすべて』『エトワール』『オーロラ』『バレエ・カンパニー』などバレエ映像を見続けているだけで飽きない私のことなので、練習映像からミニマムで幻想的な舞台映像まで、お腹いっぱい味わいました。振り付け&演出も自分好み。
元々クラシックしかやっていなかったので、モダンって小さい時は理解不能だったし、10代でもまだ苦手だったのですが、さすがクラシックの延長線上にあるものだけあって、最近は面白さが分かってきた。

ベジャールの死後3年間は助成金を出すと約束したローザンヌ市に対し、それ以後も生き残り続ける価値があるバレエ団だと納得させる公演を……舞台上で踊り続けてきたジル・ロマンの肩に、舞台を支えるという現実のプレッシャーがのしかかる。
その試練を与えたのも、そんな彼を支えたのも、結局のところ師匠ベジャールなんだよね。

父が哲学者だったということもあり、シンプルだけど含蓄のあるベジャールの言葉の数々は、毎日毎日顔を突き合わせて稽古場でぶつかり合ってきた中で、団員たちの魂に染み込んでいる。
死後もこれほどまでに彼らのベクトルを揃わせるベジャールの人間性と偉大さを感じずにいられませんでした。
人間として生きる意義を、ダンサーに与えることの出来る振付師だったのだろうなぁ。
後継者たちによってベジャールの精神の炎も燃え続け、そしてバレエは続く……。

今年の秋にBBLの来日公演があるそう。
日本で見るとバカ高いのと、会場がオーチャードだったらイヤだなぁという気持ちから足踏み…。
出来ればBBLの存在を誇りに思っているローザンヌ市民に囲まれて、温かい雰囲気の中で鑑賞したいものです。

と、綺麗に締めたところでこんなこと本当に蛇足なんですが、どっかでベジャールのこと“ジャベール”って書いてないか不安で、書いた後3度読みしました。
6月発売のDVDセットが豪華だー!↓


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2010/04/01 (Thu) 【NEW YORK, I LOVE YOU】(ニューヨーク、アイラブユー)

出演:ヘイデン・クリステンセン、レイチェル・ビルスン、アンディ・ガルシア、イルファン・カーン、ナタリー・ポートマン、オーランド・ブルーム、クリスティーナ・リッチ、マギー・Q、イーサン・ホーク、ロビン・ライト・ペン、クリス・クーパー、アントン・イェルチェン、オリヴィア・サールビー、ジェームズ・カーン、ブレイク・ライブリー、ドレア・ド・マッテオ、ブラッドリー・クーパー、シャイア・ラブーフ、ジュリー・クリスティ、ジョン・ハート、カルロス・アコスタ、ジャシンダ・バレット、テイラー・ギア、ウグル・ユーセル、スー・チー、バート・ヤング、イーライ・ウォラック、クロリス・リーチマン、エミリー・オハナ、エヴァ・アムリ、ジャスティン・バーサ
監督:チアン・ウェン、ミーラー・ナーイル、岩井俊二、イヴァン・アタル、ブレット・ラトナー、アレン・ヒューズ、シェカール・カプール、ナタリー・ポートマン、ファティ・アキン、ジョシュア・マーストン、ランディ・バルスマイヤー、
製作年:2008
製作国:アメリカ、フランス

New York, I Love You

2006年の『パリ、ジュテーム』と同じ趣旨で、舞台となる都市をニューヨークに置き換えた作品。
いつか「London, I love you」「Tokyo, Ai-shi-te-ru」なんてのも作られるんでしょうか?
ロンドン版は想像が容易すぎて面白みに欠けるけど、東京版は怖いもの見たさだなぁ。面白くはなりそうだけど…。

パリ版はそれぞれのエピソードにつながりがありませんでしたが、ニューヨーク版は薄いつながりを感じさせたり、複数のエピソードに登場する出演者も。
パリ版ほど突飛なエピソードはなく、小粋な脚本と映像美の作品を収めるという方向性がしっかりと定まっていました。
全体的に前衛性よりも脚本と映像の巧みさが光る、垢抜け感のある作品が多かったです。
一見してパリ版よりも好きだなぁと思ったのですが、今パリ版の感想読み返してみるとべた褒めしてるので、改めて比べたら互角なのかも。

全編セピア色だったというスカーレット・ヨハンスン監督作品(ケヴィン・ベーコン主演)がカットされてしまったようで、本人お怒りだったとか……(笑)
同年代のナタリー・ポートマン監督作品は無事採用されました。しかもナタリーの監督作品、気に入ったエピソードの1つです。

全体的な感想はこれくらいにして、気に入ったエピソードをそれぞれ取り上げます。
っとその前に1つだけ。パリ版の時は、Exactにその場所が分かる!という感覚がありましたが、ニューヨークは、知っているモニュメントはもちろん映るものの、この通りがどことか、このベンチはどことまでは即座に分からず、そこまで確実な親近感を覚えない(雰囲気は伝わるけど)。
住んだのと旅行者として訪れたのの違いって、結構あるんだなぁと思いました。まぁニューヨークのが規模がデカイってのもあるけどね。
ロンドン版が出来ればパリと同じ感覚で見られるんじゃないかと思うけど、思い上がりかな(笑)

まずはチアン・ウェン監督のチャイナ・タウン
とはいえチャイニーズな雰囲気は全くなし。
アンディ・ガルシア演じる大学教授とヘイデン・クリステンセン演じるスリ師の騙しあいのやり取りが小気味良く、最後ガルシアが1枚上手だったところがニクい。演出の上手さが際立つ作品です。

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次は岩井俊二監督のアッパー・ウェスト・サイド
ニューヨーク旅日記で、ダコタ・ハウスのあるこのエリアの雰囲気が好きと書きました。
まさにダコタストロベリー・フィールズも登場し、オーランド・ブルーム(映画音楽作曲家)とクリスティーナ・リッチ(監督アシスタント)による電話だけのやり取りに潜むドキドキ感。
オーランドと一緒に、物語と街の雰囲気に身を委ねられる作品です。

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そしてブレット・ラトナーセントラル・パーク
これはストーリーが上手くて、可愛い作品!
日本人出演者の多い映画(でも確か監督は外国人)に最近出演して、来日もしていたアントン・イェルチェンが主人公のチェリー・ボーイを演じます。
騙されていた彼を一瞬かわいそうだと思ったけど、だまされて嬉しそうな彼の表情を見ていると、何だか幸せな気持ちに。

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シェカール・カプール監督のアッパー・イースト・サイド。いわゆる高級住宅地。
アッパーエリアに合ったノーブルな映像美と余韻の深さは、全作品中ダントツの秀逸さです。
シャイア・ラブーフは、出てきた当初はスピルバーグの秘蔵っ子っていうけど何だかちんちくりんだなぁと思っていたのですが(超失礼)、演技は超絶上手いと思います。
スカーレット・ヨハンスンと同じく、雰囲気や間に色を付けられる人。
ジョン・ハートジュリー・クリスティも重厚でした。

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再びセントラル・パークに戻って、今度はナタリー・ポートマン監督。
彼女の出演作品の方はそこまで惹かれなかったのですが、監督作品の方は好きでした。
ニューヨークのような人種のるつぼでも人間は先入観を持ってしまうんだということを、非常に上手く突いています。登場人物のセリフでも、そして観客に対しても。
ベビーシッターと間違われる黒人青年を演じるカルロス・アコスタの演技が、ある意味自然で、こ慣れていないなぁと思ったら、彼の表現方法は別のところにあったのでした。
見て驚いてください。その表現方法が、私のツボだったせいで好きなエピソードでもあります。

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続いてファティ・アキン監督のチャイナ・タウン
ニューヨークはパリに比べエリアが少ないせいか、よくダブりますね。
こちらは冒頭のチャイナ・タウンと違い、台湾出身のスー・チーを登場させアジアの雰囲気を醸し出した作品。スー・チーの雰囲気と美貌で魅せた作品でもあります。
醤油で描いたポートレイト、雰囲気出すぎ上手すぎ。
切なさは残るけれど、最後の最後に2人の人生が一瞬でもすれ違うことが出来たのは、それもまた幸せなんだと感じ入る。

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最後はジョシュア・マーストン監督のブライトン・ビーチ
短期旅行で訪れるには遠い場所ということもあり馴染みはありませんが、『トゥー・ウィークス・ノーティス』などを見て、NY住民は意外とビーチに愛着がある印象。
金婚式を迎えた夫婦が散歩の道々織り成す痴話喧嘩が、可笑しくて微笑ましい1作。
「そんなに嫌なら離婚して若い男を捕まえろ、トム・クルーズとか何とか」おじいちゃん、そこでトム・クルーズを出すセンス、大好きです(笑)
ビーチにたどり着くまでの喧嘩が嘘みたいなビーチでのラブラブっぷりが堪りません。
大好きな『そして、ひと粒のひかり』の監督による、愛あふれる作品でした。

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そんなこんなで『ニューヨーク、アイラブユー』、ニューヨーク行きのフライトで常時機内上映作品にしてはいかがでしょうか。
じっくり見たのはロンドン行き機内にてですが、ニューヨーク行き機内でも、まどろみながら回してしまいました。

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nana

  • Author:nana
  • Would be always grateful that we somehow existed at the same time in a world's long history.
    My life has so much expanded after knowing you.
    Good bye, for a while and see you sometime.

    http://www.bbc.com/news/entertainment-arts-35321410


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