2011/03/10 (Thu) HAIR 【STAGE&CAST】 18JUN10

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ロンドンにトランスファー後、意外に早く減速してしまった「HAIR」
開幕から時間を経てというわけでもなく、ロンドンではオープンの当初から評価が両極端に分かれてしまったのも驚きでした。

客いじりにエンタメ性が強すぎて、演劇の国では受け入れられなかった?など色々考えられますが、そもそも客いじりの激しさや長さも、NYに比べ6割くらいなんだけどね。
客層に合わせて、あえて抑え気味にしていた可能性もあるけど……イギリス人ってボディタッチ苦手だっけ?

劇場も、キャストが暴れるには若干不利な造りでした。
縦の通路が客席の両脇にしか通っておらず、真ん中にないので、絡める客席の表面積は必然的に減ってしまいます。
逆にNYの観客も、自分から参加していく姿勢が強かったんだけどね。
これはどの演目でもそうなのでしょうが、WEは「舞台を観ている」という客観性が強いです。

あとこれはCAST変更後からかもしれませんが、全体的にテンポが速くサッサとシーンが移り変わっていった印象。
物理的に早いだけで、NYの時のように全ての場面に見ごたえがあって、「時間が過ぎるのがあっという間だった」というのとは違うんだなぁ…。
まぁねーNYも最後の方はキャスト側にマンネリ感が見て取れるパフォだったらしいので、どっちにも原因はあるんだろうけどねぇ。
現地到着日のソワレで見るには辛い演目になっていたのが残念でした。
「ヘアー」なら寝ない!と思って選んだのに。寝てないけど……でも辛かった。

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バーガースティールは上手かったし、一瞬ウィルかと見まごうくらい演技や声や動きがソックリ!
キャプテン・ジャック・スパロウ風に演じれば、誰でもバーガーになれるのかしらん。
そのパフォーマンス自体は見ていて満足なのですが、ウィル・バーガーの客席絡みがもっと引っ張っていて奔放だったのに対しどこか遠慮がちで、巧妙なコピーなのだけど、コピーの域を出ていなかった。
こんなに辛口で言ってるけど、パフォーマンス力は高い俳優さんです。
オリジナルが、セカンド泣かせなだけです(笑)

WOOFは完全にブライスのキャラ勝ちでした!ごめん、新キャス・ルーサーさん!
可愛らしいくせに図体がデカイから存在感があり、そして絶妙に少々アホという、あの“デカカワイイ”感じはブライス独特でした。
ていうかブライスが好きなんだけど。次なに出るの?ギブ・ミー・ブライス!
誰も「I love you!」って返してあげなかったのが可愛そうでした。でも自分で言う勇気はないんだけどさ!

GAVINは相変わらず素晴らしかったです。彼はぶれない。

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2011/03/09 (Wed) HAIR 【Intro.】 18JUN10

【Gielgud Theatre】

Gielgud Theatre-Hair

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【CAST】(18. JUN. 2010. Soiree)

Dionne … SASHA ALLEN

Berger … STEEL BURKHARDT

Crissy … ALLISON CASE

Woof … LUTHER CREEK

Claude … GAVIN CREEL

Sheila … CAISSIE LEVY

Jeanie … KACIE SHEIK

Dad、Margaret Mead … ANDREW KOBER


パンフを買わなかったので、危うくロンドンの2次キャストわっかんなくなるところだった…。
バーガーのキャス変は知っていたけど、Woofもか……と大分おちこみ。←何せブライスが大好き。
トリオのうち2人も違うのね…寂しい。

ディオンヌ&シーラの女性メインが変わってないのが、せめてもの救いだったなぁ。

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2011/03/08 (Tue) 【HAIR】(ヘアー)

出演:ジョン・サヴェージ、トリート・ウィリアムズ、ビヴァリー・ダンジェロ、アニー・ゴールデン、ドーシー・ライト、ネル・カーター、グランド・ブッシュ
監督:ミロス・フォアマン
製作年:1979
製作国:アメリカ

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やっと見れたね映画版!嬉しいよ!
ミュージカル「ヘアー」の映画化ということで、舞台版とは色々と設定が違うものの、ベトナム戦争というキーワードは変わらず、そしてあの素晴らしい名曲の数々が今も昔も変わらぬ輝きを放っていることに感激!

去年ロンドンのDress Circleで、「Next to Normal」「HAIR」(リバイバル版)のサントラをレジで出したら、お店のおっちゃんに「おっ趣味がいいね!」と言われ、少し話が弾みました。
おっちゃん的にイケてないと思われるミュージカルもきっと好きな私だし(リーガリー・ブロンドとか?)、たまたまその時もっていったのがその硬派な2枚だっただけなのですが、確かにその2枚見たら、ちゃんとミュージカルを現在進行形で好きな子なんだなって思えるよね(笑)

昔の映画なので少し構えて見ましたが、今でも名の残る過去の作品は色あせない!
しかも映画版は映画版なりの演出がまた良かった。

結婚式で机の上で暴れるところなんて、「RENT」のラヴィ・ボエムを思い起こさせる超ヒッピーっぷり。
クロードバーガーのすり違えは舞台版にはなかったところだし、『縞模様のパジャマの少年』に似た悲劇を思わせます。
その捻りを入れる意図を掴むには想像しか出来ないけど……まぁ、これ以上の皮肉はないっていう展開よね。

ヒッピーはひとつの文化になり、確かに平和を促す大きな流れではあったけれど、実行力として戦争を止める力はなく、バーガーは戦場に送られてしまった。
ヒッピー文化をリアルに伝える作品ではあるし、平和を望んでいることも伝わるけれど、自己陶酔と紙一重のそれを必ずしも全面的に称える映画ではないと感じられました。


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2011/03/07 (Mon) 【DID YOU HEAR ABOUT THE MORGANS?】(噂のモーガン夫妻)

出演:ヒュー・グラント、サラ・ジェシカ・パーカー、サム・エリオット、メアリー・スティーンバージェン、エリザベス・モス、マイケル・ケリー、ウィルフォード・ブリムリー
監督:マーク・ローレンス
製作年:2009
製作国:アメリカ

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不動産業者と弁護士という誰もが羨むセレブな夫妻が、夫の浮気によって家庭崩壊の危機に。
しかしレストランで一緒に食事をして帰宅の途中、2人そろって殺人事件と犯人を目撃してしまう。
そのまま証人保護プログラムの適用を受けて、仲たがいしたまま、ワイオミング州レイで共同生活する羽目になってしまった。

結局は似たもの同士で、ダメなところも全部見せてもそれでも相手がピンチの時には命をかけて守っちゃうくらいやっぱり大事っていうことが、ニュヨークでは気付けなかったけどワイオミングでは気付けたという話です。(一息説明)

ヒュー・グラントサラ・ジェシカ・パーカーというTheラブコメな俳優が揃ったわけですが、観る前からしっくり来ないカップルだなぁと(笑)
2人ともラブコメの第一人者だけど、ある意味5歳の男子なヒューに、14歳の少女みたいなサラ・ジェシカという相性には疑問が……ヒューはゴージャスの代名詞みたいなセクシーお姉さんにヨシヨシされてるのが似合うし、SJPには皮肉屋のピーターパンより名前の通り大人なビッグが似合います。

これで舞台がずっとNYだったら最後までしっくり来ないまま終わっていたと思うのですが、片田舎に背景を移したのが功を奏していました。
2人とも都会が似合うし、都会的ラブ・ストーリーへの出演が多いので、アメリカの田舎に放り出されたら急に、都会人という共通点が際立ってお似合いに見えちゃう。

まぁ個人的には、ヒューヒューらしく芝居をしているだけで楽しいので、相手が誰だろうと見ごたえはあるんですけどね。
そう思わせるヒューの偉大さといったら…(笑)←笑ってるけど。
いやでも対価に見合ったパフォーマンスを必ず返すプロっぷりは見上げたものだ。
たとえ何を演じてもヒューはヒューだと言われようとも。

最近NYが舞台の作品ばかりだけど、久々に英国の妖しげな作品とか出てくれないかしら。
別に普通に甘いラブストーリでも良いけど。


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2011/03/06 (Sun) 【A Barefoot Dream】

出演:パク・ヒスン、清水圭ほか
監督:キム・テギュン
製作年:2010
製作国:韓国

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ふとした縁から、試写会に呼んでいただいた作品。(…去年の夏過ぎの話です)
日本公開も世界公開もしていないので、情報を集めるのに苦労しました。
東ティモールの少年役の子達の名前は読めないし…(苦笑)

去年の段階で、今年度アカデミー賞の外国語映画賞のアジア地区候補作品に入っていると聞いたのですが、最終的なノミネートには残念ながら落選してしまった模様。
(今知ったけど、日本の『告白』はイイところまで行ったんですね)

韓国ドラマですが、舞台は東ティモールと日本、出演者は主人公こそ韓国人ですが、他の登場人物はほぼ東ティモール人に日本人と、3ヶ国の彩り豊かな作品。
どこまで脚色されているかは分かりませんが、実話を元に製作されているとのこと。

東ティモールで放浪している韓国人が、現地の子供たちにサッカーを教え、日本との親善試合をするほどのチームに育てていくお話です。

一体主人公は何語で話すのかと思いきや、韓国語でした(笑)
その理由は主演俳優さんとお話した時に納得したのですが、英語がほぼ通じなかったので、コミュニケーションに苦労しまして……何がいつ幸いするか分かりません、韓国語だろうと何語だろうどんな分野の何だろうと、こういう時のために“勉強”はしておくものだと、身を持って痛感いたしました(苦笑)

日本人出演者は英語で話すなど、色々ない交ぜですが、気持ちで通じてる感じには説得力があったので、特に気になりませんでした。

一方で全体的には、それなりに韓国の監督らしい脚色、観客を泣かせようという演出が少し過剰に見て取れました。

試写後のアフターパーティーで、出演されている清水圭さんとお話する機会があったのですが、最初の台本には、日本との親善試合中に、日本の選手たちが東ティモールの選手にズルやひっかけをする描写があったそう。
で、清水さんはそれを読んで、そんな演出があるなら出演しないといって台本が変更されたとのこと。

実際の所は知らないけど、休み時間に校庭で遊び半分にやるサッカーとは違って国際的な親善試合で、リトルリーグの選手としてサッカーをしている子供たち(将来プロも目指しているでしょう)が、そんなアンフェアな行為に走るとは考えにくいので、そんな安っぽい演出に走らなくて本当に良かったと思いました。
韓国ドラマは横目で触りしか観たことないけど、安易なドラマ演出を是とするところに、まだ苦手意識があります。
そこがOKでハマれる人は、深くハマっていくんだろうけども。

正直、泣きはしたし後味も良いストーリーなのですが、その涙に「あー泣かされちゃった」っていう悔しさが混じる……純粋に滝の涙しました!っていうんじゃなく、「泣いたけど、その手は分かってるんだからね!」って負け犬の遠吠えしたい感じです(笑)

最後に、インドネシアの子供たちが撮影に参加したようですが、彼らの存在感と瞳はキラキラと輝いていました!

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2011/03/05 (Sat) 【THE SENTINEL】ザ・センチネル/陰謀の星条旗

出演:マイケル・ダグラス、キーファー・サザーランド、エヴァ・ロンゴリア、キム・ベイシンガー、マーティン・ドノヴァン、リッチー・コスター
監督:クラーク・ジョンスン
製作年:2006
製作国:アメリカ

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「2000年代に大真面目に作る映画ではない」という感覚は拭えません、この手の政治的陰謀モノは。
悲しいかな、現実が映画の世界を凌駕し始めているからかもしれません。
だって子ブッシュが正面きって大統領やってたんだよ!
それに比べたら、マイケル・ダグラス演じるSPが大統領の妻と寝てたくらい、かわいいもんじゃないですか。

米TVドラマのスケールも大きくなっている昨今、この手のお話は2時間スペシャルで収めるべきで、わざわざ劇場に流す意義を感じない。
マイケル・ダグラスハリソン・フォードが、そういうのを映画でやりたい気持ちも分かるけどさ。

暇な時にお金をかけずに時間を埋めるために見るなら良いけれど、「映画が観たい」という目的の下に見ると、何番煎じのお茶ですか?っていうくらいパンチのない後味と既視感に脱力してしまうかも。

配役も浅いというか、キーファーな時点で……っていうね(苦笑)


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2011/03/04 (Fri) 【カイジ 人生逆転ゲーム】

出演:藤原竜也、天海祐希、香川照之、山本太郎、光石研、松山ケンイチ、松尾スズキ、佐藤慶
監督:佐藤東弥
製作年:2009
製作国:日本

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まるでシリーズかのごとく藤原竜也が連続出演しているサバイバル・ゲーム系映画。
『デスノート』も趣向は違うが、ある意味Lとのサバイバル・ゲーム。
見てはいないが『インシテミル』も、そして懐かしいところでは『バトル・ロワイヤル』も同系列ですね。
海外でも『SAW』『CUBE』が流行ったけれど、B級キャスト&低コストではなく、日本ではこれこそ本領とばかりに、藤原くんの1人シェイクスピアが見られます。

映像で見るには大げさな演技だと毎回思うのですが、今回は藤原君が演じる意味も見出せた――思えば漫画が原作の日本のサバイバル・ゲーム作品って、トリックを明かすための説明的なセリフが多い。
漫画とはいえ、吹き出しの中は複数行の文章で埋まり、本を読んでいるかのごとく1コマに費やす時間が多め。

そんな説明体のセリフって、舞台の訓練を積んでいる俳優さんによるものじゃないと、実は聞きづらいし、すっと入ってこないのではないかしら。
上手く抑揚をつけ、一本調子にならないように滑舌よくというのは、舞台役者ならでは。
映像で見ると確かに大げさですが、TVの俳優さんが言っても、一つ一つの言葉が印象に残らない気がする。

さらに彼の場合、正義を貫き通すヒーローとして説得力のある存在感なので、こういう作品の主演をすることが多いのかなと思いました。(「デスノート」も、方向性は間違っていたとはいえ、本人の信じる正義を貫き通す役だったし)

キャストについては他も安定した俳優さんばかりで、役同士の駆け引きに見ごたえアリ。
天海さんのSっぷりには惚れ惚れするし、主演タイプではないけれど、ここまで全ての作品で場面を面白くできる香川さんの凄さに脱帽。
が、藤原君が主役な時点で結末が見えてしまうところと、高層ビルに渡された一本橋を渡るゲームだけいきなり悪趣味なのが頂けませんでした。
他はシンプルなカードゲーム主体で心理戦がなかなか面白かったので、どうせなら全てそれで統一すれば良かったのに。

そして松ケンは……せっかく「デスノートのツーショット再び!」と思ったのにあっけなく落ちていったと思ったら、特別出演扱いでした。
勿体ないと思いつつ、彼が出ていなかったら、橋の場面はよけい見るに耐えなかったかも…。


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2011/03/03 (Thu) 【AN AMERICAN RHAPSODY】(アメリカン・ラプソディー)

出演:ナスターシャ・キンスキー、スカーレット・ヨハンスン、ラファエラ・バンサギ、トニー・ゴールドウィン、エミー・ロッサム
監督:エヴァ・ガルドス
製作年:2001
製作国:アメリカ

AN AMERICAN RHAPSODY

共産圏のハンガリーから「鉄のカーテン」を潜り抜け、アメリカに亡命した家族。
生まれたての娘ジュジーは、別のルートで合流するはずが手違いで置き去りとなり、6年を経て再会するまで、実親と離れて暮らすこととなる。

時代に翻弄されたのは紛れもない事実ですが、通常の戦争映画とは趣向が違います。
一時(6年だけど)でもひき離された家族に影を落とし続ける戦争の罪を、平和な暮らしが訪れてもなお溝の埋まらない親子関係として描き出しているのです。

スカーレット・ヨハンスンはその後売れたためにジャケットで前面に出ており、私もスカジョ目当てで見たのですが、まぁ出てこない(笑)
少女が16歳に成長してからスカジョが演じ始めるのですが、鍵となる時代は子役が演じており、ほぼ特別出演状態でした。
でも作品自体が隠れた良作だったので、キャストを目当てにせずとも入り込めましたが。

自分で選択し、反抗を行動に移せる16歳と違って、喜ぶべき場面なのに素直に喜べない自分に悶々とし、ずっと違和感を抱き続ける幼少時代の描写が秀逸です。
監督の自伝的映画で、ほぼ実話らしい。

育ての親も生みの親も、どちらも優しく素晴らしいという、ある意味恵まれた環境にいてもなお、出自に悩む限り幸福感に満たされることはない。
ものの見え方の拠り所となるアイデンティティとは、それほどに重要なものなんだな。


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2011/03/02 (Wed) 【AN EDUCATION】(17歳の肖像)

出演:キャリー・マリガン、ピーター・サースガード、ドミニク・クーパー、ロザムンド・パイク、アルフレッド・モリーナ、カーラ・セイモア、エマ・トンプスン、オリヴィア・ウィリアムズ、
監督:ロネ・シェルフィグ
製作年:2009
製作国:イギリス

an education

“An education”という原題がまさに体現している、学校では教えてくれない人生の授業を描いた作品。
家と学校と通学路以外の世界に強く惹かれる17という年の頃を、良キャスで見せてくれます。

大人の狡さに傷つく結末ではあるものの、心底後悔するような悲劇ではなく、甘酸っぱい余韻をその後の人生に刻み続ける、ちょっと深めの引っかき傷ていどの痛み。その塩梅が絶妙。

主人公が出自に恵まれず嫌でも人生や社会を勉強させられるドラマもあるけれど、この作品の主人公は、中流家庭で不自由なく過ごし学校でも優秀で、あくまで自分の選択範囲の中で危険と冒険を味わいたいという、その堕ちすぎないさじ加減に現実味がありました。

学生時代に、同年代とではなく、大人とどう付き合うかというのは結構重要だと思う。
彼女の周りにも、色々経たうえで堅物に落ち着いた女教師(演じるのはエマトンさん。ぴったり!)、彼の友人で勉強するべき時にしてこなかったと見える美しい女性など、今の選択が未来に及ぼす影響を考えさせられるような大人たちがたくさんいる。両親も含め。

若さゆえの傲慢さと揺ぎなく美しい(彼女にとって)理想を心に持っている17歳は、周りの大人たちにとっても懐かしい苦味を思い起こさせ、放っておけない存在だったのではないでしょうか。
たとえ不躾に批判され、馬鹿にされ、全否定をされたとしても。

正しく“イタい”のですが、よく映画では描かれる“痛々しい”青春でないために、人が(女子が)「education」を通して強くなる姿が清々しくすらあります。


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2011/03/01 (Tue) 【THE YOUNG VICTORIA】(ヴィクトリア女王 世紀の愛)

出演:エミリー・ブラント、ルパート・フレンド、ポール・ベタニー、ミランダ・リチャードスン、ジム・ブロードベント、トーマス・クレッチマン、マーク・ストロング、マイケル・マロニー
監督:ジャン=マルク・ヴァレ
製作年:2009
製作国:イギリス、アメリカ

The Young Victoria

なにこの出演者陣!私の好みを総なめすぎて怖いんですけど!
好みというわけではないが、『愛しい人が眠るまで』マイケル・マロニーまで出演。

しかも彼、年を取ったために出演シーンに気付けなくて、それを確かめるために二度見していたら、すごいことに気付いちゃった!
すごい!って言っても個人的に感動したレベルですが…。

クライマックスで女王が暗殺未遂に合い、アルバート王子が身を挺して女王を守る……という美しいエピソードがあるのですが、その暗殺者が、幾つかのシーンで意味深げな動きをしていたんです!
女王が首相を無視したことに関する号外シーンで、新聞売りの少年が叫ぶ側で耳を傾けていたり、民衆がバッキンガム宮殿に押し寄せた時も、群衆の中で静かに門前から宮殿をにらんでいるんです!

この発見にはちょっと武者震い。
これらのシーンを、暗殺者を強調する形で撮っているなら分かるんだけど、全然強調されてなくて…。
暗殺シーンで狂気の笑みを浮かべている彼が、その前のシーンにちゃんと意味ありげに出ていたなんて気付かないくらい、さりげなく登場してる…。
映画ってすごい!と思いました。久しぶりに、映画の作りに対して感動。

そのうえポール・ベタニートーマス・クレッチマンを出してくれちゃう監督が大好きです!
クレッチマンはいつまでたっても第一線に名前は出てこないけど、でもいつ見てもカッコイイんだよなぁ。

ヤング・ヴィクトリアを演じたエミリー・ブラントは、本来ならキーラ・ナイトリーに振られがちなこの役を果敢にも受けてくれてありがとう!
しかも相手役はルパート・フレンドと来たもんだ。
キーラが超旬ではなくなった時、彼女がひっそり後釜に収まっていそうな気がします。
堅そうで、いつも涙目なところがポイント。


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nana

  • Author:nana
  • Would be always grateful that we somehow existed at the same time in a world's long history.
    My life has so much expanded after knowing you.
    Good bye, for a while and see you sometime.

    http://www.bbc.com/news/entertainment-arts-35321410


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