2016/02/28 (Sun) シスカンパニー公演 「火のようにさみしい姉がいて」

【THEATRE】Bunkamuraシアターコクーン





【CAST】(14. September. 2014)

作:清水邦夫
演出:蜷川幸雄

大竹しのぶ
宮沢りえ
段田安則

山崎一
平岳大
満嶋真之介
西尾まり
中山佑一朗
市川夏江
立石涼子
新橋耐子


++++++++++++++

ある俳優の男(段田安則)とその妻(宮沢りえ)が、20年ぶりに、男の故郷である雪国の町に戻ってくる。
仕事にも人生にも行き詰った夫婦の“転地療養”らしい。
夫婦は、バス停の場所を尋ねようと、1軒の理髪店に立ち寄る。だが、店の中には、誰一人いなかった。
そんな中、男は過って店の鏡の前にあったシャボンのカップを割ってしまう。
つぎの瞬間、誰もいなかったはずの店の中に、男の姉と名乗る女主人(大竹しのぶ)や、得体の知れぬ客たちが次々に出現。彼らは、強引に男の過去に踏み込み、夫婦を現実とも虚構ともつかない幻惑の世界へと追い込んでいく。

張られた伏線が最後に回収されるかと思いきや、まったく回収されず、何もかもが観客に託される不条理劇。
今考えても、真相がなんだったのかは分からないまま。
だけど何かが明らかになるかもしれないという期待と、俳優たちの名演に、固唾をのんで舞台にのめり込んでしまいました。

ポスターなどを見るに、下半身のない大竹しのぶ演じる姉は昔亡くなったか、元々存在していないか。
姉弟の間で、あってはいけない関係があったような、その事実をなかったことにするために、男は過去に何らかの罪を犯したような雰囲気。
そのまま劇中のセリフを抜き取ると、姉との近親相姦の末できた子を隠すために、故郷の家か村を焼き払ったように推測されます。
でも、それもあくまで推測。舞台は答えをくれません。

一方で元女優だという、宮沢りえ演じる妻との間にも色々ありそう。
妊娠22か月と信じ込んでいたり、夫よりも自分の方が才能があるのに、夫のために人生を無駄にしたと最後にぶちまけたり。
客席も使った演出だったので、一度りえさんが目の前を歩いて行ったのですが、その美しさと完璧なプロポーションに、神様の不平等さを身に染みて感じたよね(笑)

ストーリーが鮮やかに完結したり、派手な演出に驚かされるという事はないけれど、劇場迷宮に存分に身を浴せる不思議な展開と、一流の演技に支えられ、鑑賞後の満足感が非常に高い上質な舞台体験となりました。

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2016/02/27 (Sat)  「ウォー・ホース ~戦火の馬~」

【THEATRE】東急シアターOrb

【CAST】(16.August.2014)

SONG MAN ... JOHN MILOSICH
ALBERT ... MICHAEL WYATT COX
TED ... MICHAEL STEWART ALLEN
ROSE … MARIA ELENA RAMIREZ
ARTHUR/THUNDER ... ANDREW LONG
BILLY ... DAVID R. HURWITZ
NICHOLLS ... BRENDAN MURRAY
STEWART ... CADEN DOUGLAS
PVT. DAVID TALOR ... ANDY TRUSCHINSKI
MULLER ... ANDREW MAY
KLAUSEN ... MAT HOSTETLER

【馬たち】
JOEY … JON HOCHE, PATRICK OSTEEN, GREGORY MANLEY
TOPTHORN … JAMES DUNCAN, BRIAN ROBERT BURNS, AARON HASKELL
COCO … CURT JAMES, JESSICA KRUEGER
JOHN GREIG … CURT JAMES
GOOSE … JAMES DUNCAN




映画版『戦火の馬』のオリジナル舞台版です。
ずっとロンドンかNYで観たかったのですが、ストプレかつ真面目な内容なので、時差ボケ爆睡の危険性から、いつも選考から外れていました。
来日公演ということであれば、内容も苦労せずに分かるし時差ボケもない!ということで、満を持しての鑑賞。

この作品は、映画より舞台を先に観るのが正解だったかもしれない……。
人間たちがパペットで演じる馬の発想も斬新ではあるのですが、映画版で本物の馬にあそこまで演技されたら、もう勝てないよね。
リアルよりリアル過ぎるという事はなく、パペットだなぁという認識はずっと持ち続けながらの鑑賞になってしまいました。
ゆえに、ストーリーや、人間&馬の心情も、映画版ほどはグッと来ず。
舞台から遠い席だったので、迫力に欠けたせいもあるかも。

来日キャストということで、役柄設定のバランスとキャストのバランスが微妙にちぐはぐな印象だったのも残念。
特にキャラクター年齢と役者年齢が合っていないようで、全体的なまとまりや舞台に観客を引き込む力が弱く感じました。

ストーリーそのものの強さが救いでしたが、結局はやはり「ウェスト・エンドやブロードウェイの本格演出版が見たい!」という結論になってしまいました。


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2016/02/24 (Wed) 【BOYHOOD】(6才のボクが、大人になるまで。)

出演:パトリシア・アークエット、エラー・コルトレーン、ローレライ・リンクレイター、イーサン・ホーク、マルコ・ペレラ
監督:リチャード・リンクレイター
製作年:2014
製作国:アメリカ

BOYHOOD.jpg

ビフォア~シリーズのリンクレイター監督作品、かつイーサン・ホークも出ているので、見ている間も同シリーズと混同してしまいそうになりますが、別作品です。

ただ本作も「時間」をテーマにしているところはビフォア~シリーズと共通しています。
6歳の少年エラー・コルトレーンを主演に据え、彼の12年間の成長と家族の変遷を、実際に12年間かけて撮影して描く意欲作です。
ドキュメンタリーではなく、あくまでドラマなのですが、俳優が作中の年月同様に成長ないしは年をとっていき、外見も変わっていくのが新鮮です。
リンクレイター監督自身の愛娘も出演しているので、娘の成長記録として撮影された片鱗も無きにしも非ず(笑)

上映時間が165分と長いうえに、淡々と家族の変遷を描いているため、エンターテイメントとしては起承転結がハッキリしているわけではない。
それでも引き込まれて飽きずに見ていられるのが、本当に不思議なんですよね、この監督の作品は。

ビフォア~シリーズは会話が粋だから長回しでも飽きないというのはありますが、本作は展開も静かで長い。
それでも、コルトレーン少年がどのように成長していくのかは単純に興味深い。
またアメリカでこの12年間に実際に起こった社会的、政治的、歴史的な出来事が、いち家庭にはどのように干渉してくるのかというポイントにリアリティがあって、既知の出来事へも新たな視点をもって再度開眼できるのが魅力かもしれません。

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2016/02/23 (Tue) 【DAWN OF THE PLANET OF THE APES】(猿の惑星:新世紀 ライジング)

出演:アンディ・サーキス、ジェイソン・クラーク、ゲイリー・オールドマン、ケリー・ラッセル、トビー・ケベル
監督:マット・リーヴス
製作年:2014
製作国:アメリカ

DAWN OF THE PLANET OF THE APES

『猿の惑星』をリブートした『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の10年後を描いた続編。

猿は森の奥で文明的なコミュニティを築いて平和に暮らし、人間たちはウィルスによりその90%が死滅し、荒れ果てた都市の一角で身を潜めて暮らしていた。
しかし人間のコミュニティの電力が底をつき、水力発電を実現するために、猿たちの暮らす森へ侵入したところから、トラブルが生じ……。

大型電力を礎にした文明を一度築いてしまった人間たちが、猿のような焚火生活には戻れず、資源を求めて戦争のきっかけを作ってしまうストーリーには何となく納得ですね。

ジェームズ・フランコに代わり今回の主役はジェイソン・クラーク
モンスター系映画で、モンスターと心を通わせるキャラクターの第一人者みたいになってます。
『ジュラシック・ワールド』でも、そんなんやったわ。

今回のシリーズは、猿と人間が戦う意味や、猿それぞれのキャラクターの描き方が濃やかで引き込まれます。
特に本作で印象的だったのは、猿も人間も、指導者的存在が戦いを避けるために仲間を説得する点。
今後シリーズが進んで行けば全面対決をする日も来るかもしれませんが、この丁寧な描写はなくさないでほしいです。

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2016/02/22 (Mon) ブロードウェイ・ミュージカル 「BRING IT ON」

【THEATRE】東急シアターOrb



【CAST】(13.July.2014)

キャンベル … ナディア・バイナスキー

ダニエル … ズリ・ワシントン

ランドール … タイラー・バートロン
エヴァ … エミリー・ミッチェル
ブリジット … メイジー・サリンジャー
ナティカ … ジェニファー・ゲラー
ラ・シエネガー … AJ・ロックハート
カイラー … ミア・ウェインバーガー
スカイラー … ベイリー・パーヴィス
トウィグ … エリン・L・フレミング

脚本 … ジェフ・ウィッティ
共同作曲 … トム・キット、リン・マニュエル・ミランダ
演出・振付 … アンディ・ブランケンビューラー



「イン・ザ・ハイツ」「ネクスト・トゥ・ノーマル」の製作陣が揃った、青春ミュージカル。
チア・リーディングという、アメリカの輝かしい青春の代名詞的存在がテーマの作品を、この製作陣が作るのも不思議よね(笑)
リン・マニュエル・ミランダも絡んでいるというのは意外でした。

あまりブロードウェイ版も話題になった記憶はありませんが、安いチケットが出ていたのと、アクロバティックなチアって、意外にも好きなので鑑賞。
人間業とは思えないくらい飛び上がるでしょ、彼ら(笑)
アクロバットそれ自体がすでに綿密な練習を必要とするので、歌や普通のダンスと違って、芸として中途半端なことがないイメージ。見るたび必ず感心させられるから、好きなのかもしれません。

ティーンエイジャーならではの裏切りや対立、そこからの関係修復、最後はみんなで団結して大舞台で大成功!というストーリーは想定通り。
歌はミュージカルというよりもポップに近い感じで、聴き心地は悪くないけれど、特に残ってもいません(苦笑)

ただ、やっぱりアクロバットは見応え十分!
派手で完成度の高いアクロバット・チア・リーディングがクライマックスに用意されていたので、ストーリーも演出もパンチはないけど、求めていたものを観られた満足感が、観劇全体の満足感に繋がりました。

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2016/02/21 (Sun) 【ONE CHANCE】(ワンチャンス)

出演:ジェームズ・コーデン、アレクサンドロ、ローチ、マッケンジー・クルック、ヴァレリア・ビレロ、コルム・ミーニイ、ジュリー・ウォルターズ
監督:デヴィッド・フランケル
製作年:2013
製作国:イギリス、アメリカ

ONE CHANCE


イギリスの国民的オーディション番組に出演し、携帯電話ショップの販売員からオペラ歌手へと転身したポール・ポッツの半生を描く。

ポール・ポッツの存在は知っていましたが、よもやここまでドラマティックな人生を歩んでいたとは思いもよりませんでした。

その体型と歯並びの悪さから、小さい頃いじめられていたあたりは、まぁそういうこともあっただろうなと。
夢を叶えるためにヴェネツィア留学するも、憧れのパヴァロッティ「一生歌手になるのは無理」と烙印を押されてしまうのも納得。
ここで才能を見出されていたら、普通にオペラ歌手になっていて、今よりむしろ注目されていないかもしれないものね。
その後の病気と事故と借金が想定外。
才能を試したいというより、むしろ賞金目当てでオーディションに挑戦していたんですね。

なんか、ホントもう実話だからしょうがないんですけど、劇場公開映画の尺をもってしても内容がとっちらかるくらいイベントフルな人生に、「成功してよかったね」としか言いようがありません。

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2016/02/20 (Sat) K-BALLET 15 Anniversary Spring Tour 2014 【ロミオとジュリエット】

【THEATRE】Bunkamuraオーチャードホール

【CAST】(29.June.2014 Matinee)

ロミオ … 熊川哲也
ジュリエット … ロベルタ・マルケス

マキューシオ … 伊坂文月
ティボルト … 遅沢佑介
ベンヴォ―リオ … 井澤諒

ロザライン … 白石あゆ美

パリス … 宮尾俊太郎

キャピュレット卿 … スチュアート・キャシディ
キャピュレット夫人 … 酒井麻子

乳母 … 前田由美子

僧ロレンス … ブレンデン・ブラント―リック
僧ジョン … 笹本学


ROMEOJULIET_KBALLET2014.jpg

第九で衝撃を受けて以来のクマテツ。
古典での彼を見るのも、楽しみにしていました。
映像で「ドン・キホーテ」なんかを見ると、素晴らしすぎるので。

ドンキほど派手な音楽や踊りではないので、彼の魅力を100%引き出す演目ではなかったかもしれません。
情熱的というよりは静かに愛情を示す作品だし、何より主人公2人の若さが悲しい作品でもあるので、大人の落ち着きを持った2人が演じると、安定感がありすぎて、フレッシュさに欠けるような気がしました。

あと、ダンサーにはやっぱりキャラクターというものがあって、キャラと違う役はそれなりにしっくりこないものだなぁと。
キャラに合っている堂々とした役か、クマテツはクマテツを演じているのが似合う!(笑)

でもやっぱりピルエットやジャンプをすると、迸るものがあるのはさすがです。
彼とマチアス・エイマンは、女性ダンサーとのパ・ド・ドゥよりも、ソロでそのダンスを存分に堪能したいタイプ!
男性ダンサーに対して、こういう想いを抱けるのは、彼ら2人くらいかもしれない。

演出はパリ・オペラ座版に似た質素で可憐な美しさを全面に押し出していますが、個人的にはレニングラード国立バレエ来日公演の重厚感ある演出や衣装が忘れられず、今でもナンバー1です。

K-Balletの演目は、古典よりもオリジナル作品の方が、熊川さんの描く世界観がより堪能出来て面白いかもしれないなぁ。

それにしても熊川さんが主演だと、普段ダブルで主演張っているK-Balletダンサー陣が全員脇役に回るから、いち公演としてのキャストは全体的に豪華になりますね!

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2016/02/15 (Mon) 【BILLY ELLIOT THE MUSICAL】(ビリー・エリオット ミュージカルライブ)

出演:エリオット・ハンナ、ルーシー・ヘンシャル、デカ・ウォームズリー、アン・エメリー、ザーク・アトキンソン、リアム・ムーア
監督:スティーヴン・ダルドリー
製作年:2014
製作国:イギリス

BILLY ELLIOT THE MUSICAL


なんと!あのミュージカル『ビリー・エリオット』がライブ映像となって、全世界の映画館に!
監督は映画版『リトル・ダンサー』のスティーヴン・ダルドリー。
舞台版の感想は、前文のタイトルクリックで飛んだ先で暑苦しいほど書いておりますので、そちらをご参照あれ。

基本的には同じ作品ですが、日本語の一言一句が分かるという素晴らしさ!
作品の舞台設定上、方言が強く入るので、ノン・ネイティヴには嬉しいです。
気持ちが入り込みやすい舞台なので、この作品で英語を苦に感じたことはありませんが、一言一句が分かるとより心に響きやすいのも事実です。

そんなわけで、この舞台作品の鑑賞はロンドン、ニューヨーク、今回の映画版で3回目ですが、毎回泣くし、なんなら今回がもっとも涙の量は多かったかもしれません。

ビデオ撮影に合わせて、キャストも一級の人々が集められたのか、素晴らしかった!
ウィルキンソン先生のルーシー・ヘンシャルなんて、テッパンキャストも♪
また、少年ビリーと一緒に踊る大人のビリー役に、なんと初代ビリーを演じたリアム・ムーア君が!
新旧のビリー共演という粋な演出です!

リアム君は初演当時キービジュアルにも使われていて、トリプル・キャストの中でもプリンシパル扱いだったように記憶していますが、ロイヤル・バレエ学校で学び、本当にバレエ・ダンサーになっていたのですね。
オリキャスの頃にちょうど初めてこの作品を観たので、何だか感慨深いです。

この日はスペシャル・カーテンコールで、初代の3人だけでなく、これまでビリーを演じてきた25人の俳優が勢ぞろいしました。
私が見たジョージ・マグワイア君も大人になっていましたが、当時は一番背が高くて骨っぽさのある大人の体つきだったのに、現在では一番背が低くて子供っぽかったのも、逆に時の流れを感じましたね~。
顔は優しいけど、ダンサーとして体を作っているリアム君が一番逞しかった。

イギリスはナショナル・シアター・ライブやロイヤル・オペラ・ハウス公演など、商魂たくましく色んな作品を映画化して全世界公開してくれますが、今のところストプレとバレエ・オペラが中心なので、今後は他のミュージカル作品もしてほしいなぁと思います。
四季と東宝が権利を買ってても、映画上映なら大丈夫でしょ?(現にラミンのファントムは上映されたしね!)

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2016/02/14 (Sun) 【ABOUT TIME】(アバウト・タイム ~愛おしい時間について~)

出演:ドーナル・グリーソン、レイチェル・マクアダムス、ビル・ナイ、トム・ホランダー、マーゴット・ロビー、リンゼイ・ダンカン
監督:リチャード・カーティス
製作年:2013
製作国:イギリス

ABOUT TIME


『ラブ・アクチュアリー』リチャード・カーティス監督が贈る、タイム・トラベル・ロマンス。
見た人が、「人生観が変わった」と言っていたので、内容にもかなりの期待を持って鑑賞。

そもそも、カーティス監督周辺の“The英国ラブコメ”を作り上げた人々が大好き。
リチャード・カーティス、ビル・ナイ、リンゼイ・ダンカンなどの名前を見ると、どうしてもアランを思い出して切なくなってしまいますね……。

タイム・トラベルの能力を持つ家系に生まれた主人公が、人生が上手くいくように、何度もタイム・トラベルを重ねて人生の失敗や選択をやり直すというあらすじは、他でも良く見ます。
でもそれをこんなにも温かく、ハッピーに描いた作品はなかったのではないでしょうか。
だいたいはサスペンス色が強かったりするものですが、この作品はあくまでロマコメ、ヒューマン・ドラマのラッピングを崩していません。

結局は今の幸せも不幸も自分の選択の結果であり、その選択はやり直せるものではなく唯一無二なのだから、不器用で汚い部分も含めて、人生は丸ごと愛さなければならないのだ、というメッセージ。
それを押しつけがましくなく、さりげなく実感させてくれるところに、カーティス監督の人柄を感じます。

エマ・トンプソンがどこかのインタビューで語っていた、「リチャード・カーティスは肯定の人」というのを体現した作品。
皮肉と否定に満ちたヒュー・グラントと仲良しなのが、本当に不思議よね~(笑)

主人公が自分の選択に自信と確信を持って過ごし、しばらくタイム・トラベルをやめていたにも関わらず、久しぶりにその能力を使って戻った(時間の)旅先に、涙を止めることが出来ませんでした。
思い出しただけで、心と目頭がじんわりしてきます……。

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2016/02/05 (Fri) 【LA BELLE ET LA BETE】(美女と野獣)

出演:ヴァンサン・カッセル、レア・セドゥ、アンドレ・デュソリエ、イボンヌ・カッターフェルト
監督:クリストフ・ガンズ
製作年:2014
製作国:フランス、ドイツ

LA BELLE ET LA BETE


ディズニーの「美女と野獣」を映画化したものかと思いきや、原作に忠実で、ラストに行くほど知らない物語(笑)
しかもフランス語!そうだ、この作品の舞台はフランスだった!

ドレスも世界観もディズニー風ではありますが、重厚感にあふれ妥協していなかったので、美的な観点からはフランスが作って良かったと思います。
アメリカだと、もっとちゃっちくなりそう。

『アデル、ブルーは熱い色』の新進気鋭女優、レア・セドゥを美女役に据えて旬な空気は吹かせていましたが、ヴァンサン・カッセルの野獣は、王子に戻った瞬間に誰もが「おっさん……」と思ったのではないでしょうか。
や、ヴァンサン・カッセルが嫌いなわけでは決してないのです!(笑)
味のあるセクシーさが魅力の俳優ですが、ただ「王子ではない」と思っただけで……。

野獣の切なさや可愛らしさ、隠された優しさや怒りは、確かに大人の俳優が演じた方が深みが出ますが、せめてロマン・デュリスあたりでも良かったかも。
(王子に戻った後も野獣じゃん、という突っ込みはなしで)

ラストの方は、突然毛色が変わってパニック・ムービーの体を成してきたりと、とっ散らかった感はあったので、ディズニー版は上手く綺麗にストーリーをまとめているのだなと感じました。

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プロフィール

nana

  • Author:nana
  • Would be always grateful that we somehow existed at the same time in a world's long history.
    My life has so much expanded after knowing you.
    Good bye, for a while and see you sometime.

    http://www.bbc.com/news/entertainment-arts-35321410


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