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2008/11/29 (Sat) 【BLINDNESS】(ブラインドネス)

出演:ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、アリシー・ブラガ、伊勢谷友介、木村佳乃、ドン・マッケラー、モーリー・チェイキン、ミッチェル・ナイ、ダニー・グローヴァー、ガエル・ガルシア・ベルナル
監督:フェルナンド・メイレレス
製作年:2008
製作国:日本、ブラジル、カナダ

blindness.jpg

予告編やポスターのホラー・テイストやジュリアン・ムーアの途方に暮れた表情を見る限り、パニック・ムービーかと思いきや、『ナイロビの蜂』『シティ・オブ・ゴッド』メイレレス監督が選んだ題材だけあって、さっくり哲学なんである。

原作の「白い闇」は、原題直訳だと「見えないことに関する考察」となっていて、考察が一通り終わったら人々に視力は戻ってくるので、サスペンスとして見たらえらく落胆するに違いない。
この一大イベントは何かの陰謀だったんじゃないの?人間に対する罰なんじゃないの?と問いかけてみても、「見えないということ」を考察するために降って沸いたシチュエーションなので、原因も答えもないのです。

でね、「見えないということ」は何ぞや?なんですが。
それは「視力を失う」ということ、つまり能力の一部を失うということではなく、「匿名性」について言いたかったのかなと思う。

視力の喪失のみによって、人間社会が何千年と積み上げてきたものが一瞬でカオスに陥り、アナーキーな社会になってしまうのは説得性に欠けるけど、視力を失うことによって、他人が認めることができる「個性」の大部分が失われるのは事実。

お互いに確認できる外見的個性がほぼ無くなり、見えれば使える特技も奪われる。
声と内面が個性の大半を占め、あとは生まれつき盲かどうか(これによってこの状況下で生き抜く力が量られるため)、そして目が見えるかどうかというのが、その人を定義する重要な要素になるわけです。

劇中では「医者」「医者の妻」といった職業や立場、もしくは番号で「その人間がそこに在ること」を認識するんですが、最初はムリヤリだなーと思った。
別に名前で呼んでもいいじゃん、名前からでも人は識別できるじゃんと。
ただそれも匿名性をより高めるためと考えると、筋は通る気がします。

何となくインターネットの状況に近いものを生み出しているのかなと。
普段支配権のない者も自分の王国を作ることができて、職業上、または性格上違う人物を演じることも出来る。
面と向かって言えないことが、良くも悪くも言えるようになってくる。

「生まれつき盲だったら、思いやりもあるはずだろう!?」という、実際には悪事に加担する生来の盲人に対して問い詰めるセリフがあるのですが、この物語の核心かしらと思いました。
実際には盲かどうかに関係なく人間性が出来てしまっていて、根っからの悪人ではないけれど、有利な状況はやはり利用したくなってしまう。

カオスの中で、今一度既存社会の秩序を築いていくか、それとも状況を利用して利権を得ようとするかはその人間次第。
匿名が許される状況では、良い人間であろうという努力が、本物なのかメッキなのか簡単にバレてしまうんだなぁ。

原作を借りる予定なので、読むのが楽しみです。
原作だと今回が第一部で、第二部では「見えるということに対する考察」が行われるらしいです。
そしてさすがメイレレス監督、映像がやはり上手い。
『ナイロビの蜂』の鮮やかさから一転、白みの強い褪せた映像。
日常生活でありそうな、まぶし過ぎて目の眩む状況をカメラに撮らせているので、観客も一緒に目の眩む象徴的な瞬間に唸らされました。

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